水族館で写真を撮る時のコツを教えて!
一見難しそうな水族館での写真もポイントを押さえれば簡単だよ!
撮影の注意点
まず、撮影の前に以下の注意点があります。
水族館によって撮影のルールは異なりますが、通常ストロボ・フラッシュを使った撮影は禁止になっています。
フラッシュが内蔵されたカメラで撮影する場合は、自動でフラッシュが発光しないよに自動設定をOFFにしておきましょう!
また、三脚を使ったり場所を陣取ると他のお客さんに対して迷惑になります。
水族館の生き物や他のお客さんに迷惑にならないためにもマナーを守って撮影しましょう!
カメラの設定
水族館の中は薄暗いにも関わらず、ストロボが使えないので難易度は高めです。
ただ、魚の動きは速くないのでシャッタースピードは遅めでも大丈夫です。
F値を解放(1番小さい数字)にする
水族館の中は暗いので出来るだけ明るいレンズでF値を小さくして撮りましょう。
単焦点レンズを使うと明るく撮れますが、ズームレンズの方が融通が利きます。
F2.8通しのレンズがあると最高ですが、今回はF4通しの『RF24-105 F4 L IS USM』で撮影しています。
シャッタースピードは1/60~1/80
水族館内は暗いのでシャッタースピードは遅くしたほうがいいです。
ですが、遅すぎるとブレてしまうので、1/60~1/80に設定してみて様子を見てみましょう。
下の写真はイワシの群れを撮っていますが、1/60でも十分に止まってくれています。
※イルカショーのシャッタースピードについては別途解説します
ISO感度で明るさを調整する
F値とシャッタースピードを固定しているので、ISO感度で写真の明るさを調整します。
ISO感度を固定して撮る方法がメジャーですが、私はオートで撮っています。
理由は、水槽毎に明るさが異なりISO感度を設定しなおすのが面倒だからです(笑)
その際はISO感度のオート上限を最大まで上げておきましょう!
※意図的に明るくしたり暗くしたい場合はISO感度もマニュアルで設定しましょう
ホワイトバランスを白熱電球にする
ホワイトバランスをオートにすると緑色がかった写真になりやすいです。
イメージと違う場合はホワイトバランスを白熱電球に変更してみましょう。
青色がかった写真になってくれます。
絞り値=F/4 露出時間=1/80 ISO-3200 焦点距離=24mm
マニュアルモードで撮影
今回は『EOS RP』で設定してみます。
※カメラ毎に異なりますので詳細は取扱説明書をご覧ください
- STEP1モードダイヤルをMに合わせる
- STEP2サブ電子ダイヤルを動かして絞り(F値)を1番小さい数字にする
今回はF4にします
- STEP3メイン電子ダイヤルを動かしてシャッタースピードを変更する
今回は1/80にします
- STEP4マルチファンクションボタン(M-Fn)を押す
画面に映像が表示された状態で押します
- STEP5サブ電子ダイヤルを動かしてISOを選択する
慣れないうちはAUTOのままでもOkです
- STEP6メイン電子ダイヤルを動かして好みのISO感度にする
薄暗い環境では10000以上になります
- STEP7露出計を確認しながら適正露出にする
露出計を参考にしながら好みの明るさにします
こんな時はどうする?
ペンギン
泳いでいるペンギンはスピードが速いので難しいですが、陸地にいるペンギンは簡単に撮影できます。
構図を考える余裕もあるので色々試すと面白いです。
下の写真は対角線構図を意識しています。寝そべった3頭のペンギンが左下から右上に対角線上に並んでいます。
絞り値=F/4 露出時間=1/80 ISO-1000 焦点距離=80mm
イルカショー
一見難しそうなイルカショーの写真ですが、シャッタースピードを1/250~1/500以上にすると失敗が減ります。
またオートフォーカスの設定をサーボAFにし、連写すれば必ず数枚は成功写真が撮れます。
動きを予測して、ピントを合わせ続ける「AIサーボAF」
「AIサーボAF」は動体予測を行うもので、被写体の動きに合わせてピントを合わせ続けます。 一度被写体を捉えると、AFフレームにさえ入れるようにしておけばピントを合わせてくれるので、空を飛んでいる野鳥を撮影するにはぴったりの機能です。 人間の目は横に動くものにはある程度追従することができるので、熟練によりマニュアルフォーカスでも動く被写体にピントを合わせることができます。 しかし、向かって来る被写体には非常に弱く、このような場合は「AIサーボAF」のピント追従性に頼ることで、ピントの合った写真を撮ることができます(例えば、サーキットでこちらに猛スピードで向かって来るF1のレースカーにもピントを合わせ続けてくれる)。
引用元:キヤノン
絞り値=F/4 露出時間=1/250 ISO-5000 焦点距離=45mm
ガラスに照明が反射する時は
水槽のガラスに室内の照明などが反射してしまう場合があります。
例えば、下の写真では右側にマンボウの説明文が写り込んでしまっています。
対策としては水槽ギリギリまで近づいて撮影すると反射が防げます。
近づきすぎてレンズをぶつけないようにしましょう。レンズフードを付けておくと傷が防げます。
人物はシルエットを撮る
水槽の魚と友達や家族を一緒に撮りたいと考える人もいるかもしれません。
しかし、これは不可能に近いです。
人物をちょうどいい明るさにすると水槽が明るくなりすぎて白飛びしてしまいます。
ストロボを使うと解決出来ますが、水族館はストロボ禁止です。
水族館の中で明るい場所を探して撮影するか、シルエットを撮影しましょう。
水槽にピントを合わせると手前の人物は勝手にシルエットになります。
CANON EOS RP + RF24-105 F4 L IS USM
絞り値=F/4 露出時間=1/50 ISO-16000 焦点距離=56mm
オススメの機材
オススメはフルサイズのカメラとF値が変わらないズームレンズの組み合わせです。
フルサイズのカメラは高感度に強くISO感度を上げても写真がキレイに残しやすいです。
また、F値が変わらないズームレンズを使うと望遠側でも明るい写真を撮ることが出来ます。
おまけ
最後に大切なことを1つ。
友人や家族と一緒に出掛ける時は写真撮影に夢中になり過ぎないようにしましょう。
肉眼で見て魚の色や大きさについて感想を言う時間も大事です。
そのうえで今回紹介した撮影テクニックを駆使して、後で写真を見返すと2度楽しめます!
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